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広州と武漢

よしをです。
昨年12月初旬に、中国の武漢で、原因不明の肺炎患者が発生しました。
約60人が隔離され、重篤な症状の患者も複数存在するといいます。
年末近くになって、
中国政府は、ようやくウイルス性肺炎の集団感染を認め、
年明けになって、はじめて死者1名が出たという発表もありました。
香港でも16人の感染が確認され、
シンガポールでは、幼児の患者が1名確認されています。

今回の「武漢肺炎」の流行の兆しは、
2003年に発生したSARSを、思い出さざるを得ません。
SARSは中国広州を感染源として、32か国に被害が広がりました。
全世界で8000人以上が感染して、774人が死亡し、
世界中に、パニックを引き起こしました。

SARSが大流行したのは2003年ですが、
中国政府は2002年には、未知の呼吸性疾患が、
広州で広がっていることを、認知していたにも関わらず、
WHOにも、周辺国にも、情報を伝えませんでした。

SARSに罹患した男が香港に滞在し、ホテル宿泊者に感染が広がり、
二次感染者が、北京、シンガポールシンガポール、カナダに、
ウイルスを持ち込み、世界的な流行を引き起こしました。
その後、中国政府から、SARA流行のニュースが流れ、
広州に出稼ぎにきていた労働者が、パニックに陥り、
故郷に戻った結果、
そこで、さらに感染を広げるという事態になりました。
中国政府は、無数の検温所を開設して、
高熱の症状のある人間を、ことごとく隔離し、
ようやく、パンデミックを鎮圧することができました。

感染拡大の原因は、中国政府の情報隠匿です。
それは、SARSに限らず、
昨年秋には、北京でペストの感染があり、4人の入院者が出たときも、
中国政府がWHOに、この情報を伝えたのは、
発生から、2週間以上も後のことでした。

SARSは、コロナウイルスを原因とする伝染病です。
発熱や悪寒、筋肉痛など、風邪やインフルエンザと同じ症状を呈し、
患者の咳やたんに含まれたウイルスが飛散して、二次感染します。
SARSの治療に関して、
確定的な結論を得られたワクチンや治療法は、確立していません。

武漢肺炎について、
WHOは新型のコロナウイルスである可能性を示唆し、
年明けになって、中国当局も、コロナウイルスとの見解を示しています。
感染経路を調査した結果、
武漢肺炎の原因は、市内の海鮮市場だといわれています。
この市場では、海産物だけでなく、哺乳類も扱っているようで、
SARSは、コウモリ、ハクビシン、ネズミなどが、
感染経路であるといわれていますから、
武漢肺炎も、同様に、いずれかの野生動物を感染源とするのでしょう。

武漢は、人口1100万人の大都会で、
毎日数百万人が出入りする、交通の一大拠点でもあります。
春節の民族大移動が始まりますが、
この大都市から、未知のウイルス感染がどこまで広がるのか、
誰にも予測はつきません。

武漢で8人の逮捕者が出ました。
肺炎に関して、デマ情報をネットに拡散させたという理由ですが、
中国政府が、情報の流出を恐れるばかりに、
必要な情報まで隠匿するのであれば、SARSの二の舞です。

インバウンドとか、東京オリンピックへの外国人観客誘致などと、
暢気なことをいっていられない事態になるかもしれません。
中国政府は信用できません。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。