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漢方医学の大罪

よしをです。
実際のところ、多くの都市部に住む中国人は、
野生動物を食べる文化には、あまり馴染みがないといいますが、
一定の需要があるため、現実的に、どの大都市の市場においても、
日常的に、野生動物が売られています。
なかでも、多くの希少な動物が密猟され、販売されているのは、
一部の富裕層の需要と、伝統の漢方医学の影響によるものです。

中国でも、一応、ワシントン条約は批准されていて、
希少動物の捕獲や販売は、建前では禁止されていますが、
実際に、ろくな規制もされておらず、野放し状態です。
奇妙な疫病が次々にパンデミックをおこす、危険な状態にあるのも、
自業自得といったところでしょう。

中国政府は、ミンクやダチョウ、ワニ、熊など、54種類の野生動物について、
食用として養殖し、販売することを認めています。
あるNGO団体の調べでは、
密猟された蛇や猛禽類など、

多くの野生動物が一旦養殖農場に持ち込まれ、    
それらを、農場で繁殖させたものとして、合法的に市場に出すという、
抜け穴があるそうです。

富裕層には、ハクビシンのスープや、熊の手の煮込みなどが、
滋養強壮の高級料理として好まれ、
漢方薬の原料として、希少動物の体の部位が取引されています。

たとえば、虎のペニスや肉は、精力剤として使われています。
虎の脚の骨は、「虎脛骨」と呼ばれる貴重品で、
虎骨をつかった漢方薬は、リウマチや関節炎、小児性軟骨病に効用があり、
生薬と一緒に、酒に浸した薬膳酒(虎骨酒)は、
関節炎などの慢性疾患に、効能があるといわれています。

水牛の角は、熱病や精神病、発疹に効果があり、
象の皮は、胃病や皮膚病の治癒効果があるといわれています。
センザンコウのウロコは、溜まった膿を排出する効果があり、
その胎児のスープは、精力増強作用があるといいます。

結論からいえば、希少動物を食したところで、
このような効果効能があるはずがなく、
効能どころか、安全性についても、科学的な検証は一切されていません。
しかし、中国では、漢方医学漢方薬に対する信頼が根強く、
漢方に対する、さまざまな俗説がまかり通っています。
「虎骨を煎じて飲めば、リウマチが治る」、と信じる人がいる限り、
需要は絶えず、虎の密猟は終わることがありません。

21世紀の現代、このような俗説がまかり通る、中国社会というのは、
一体どういう未開な世界なのか、愕然となってしまいます。
かれらは、不老不死を願って、あらゆる珍奇なものを試し、
最終的には水銀中毒死した、始皇帝の時代から、
まったく進化していないのでしょう。

フォアグラや捕鯨、イルカ漁が残酷だという自然保護団体に、
もっと残酷な現実をお伝えしましょう。

中国では、食用のための熊(ツキノワグマ)牧場が合法です。
熊牧場の熊は、10~20年の一生を通じて、
身動きもとれない狭い檻に入れられたまま、体に穴をあけられ、
生きたまま、カテーテルで胆汁を採取され続けます。
このような状態の熊が、
中国各地の熊牧場で、1~2万頭、合法的に飼育されているのです。

2012年の中国国内の報道によると、
檻に閉じ込められた熊が、食べ物を自ら拒否し続け、
自ら餓死するという事件が起きたそうです。
中国では、このニュースに触れて、
心を動かさない人はいないのだろうか。
熊への残酷な拷問をやめる運動をする人はいないのだろうか。

もし、あったとしても、漢方への信頼が上回るのが、中国社会です。


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