さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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サンマはどこに行ってしまったのか

よしをです。

昨今はサンマが大不漁です。

ご祝儀価格なのでしょうが、

先日は店頭で一尾6000円の値がついたということです。

不漁が続くサンマは、高級魚になりつつあるのかもしれません。

 

江戸時代には、サンマは庶民のための安価な魚でした。

それは、当時の人にはあっさりとした魚が人気だったためで、

マグロのトロと同様、サンマはあまり好まれなかったといわれています。

脂ののったサンマは行灯の油をとるために使われたそうですから、

随分と雑な扱いをされていたものです。

 

サンマがどこに生息しているのかは、あまり注目されていませんが、

普段は太平洋の真ん中、ハワイの北あたりを回遊しています。

かれらは産卵するために群れとなって秋頃に南に移動するのですが、

その一部が日本の沿岸近くを通過します。

それが秋サンマであり、産卵前なので脂がしっかり乗っています。

日本の水揚げの大部分を占める秋の回遊群は、

現在北太平洋にいて、北海度沖を目指して泳いでいるところです。

一方で、産卵を目的としない別動隊の群れがあって、

かれらは、5~6月にかけて三陸沿岸から北海道の近くまで北上します。

現在店頭に並んでいるサンマは、三陸沿岸を北上してきた群れであり、

産卵期ではないので、脂の少ない淡泊な味です。

 

昨年も不漁だったサンマですが、

その大きな理由は資源量の減少だといわれています。

また、サンマの回遊ルートが、

日本の沿岸から沖合に移動していることがあげられます。

沿岸の小型のサンマ漁船が操業できる範囲にサンマが来ないため、

日本の漁獲量が減っているのですが、

かれらの回遊ルートが変化している理由はよくわかっていません。

 

サンマは30年前までは日本の漁獲高がほとんどを占めていましたが、

昨今は中国や台湾でも人気が高まり、

各国が漁船を繰り出して取り合いをしている状況です。

中国や台湾の大型の漁船が、親潮にのって日本近海に到達する前に、

北太平洋の公海で根こそぎサンマを捕獲しているという報告もあり、

大変心配になります。

 

サンマの寿命は1~2年と短いので、

その年に散乱された卵がどれぐらい残るかによって

資源の状況に大きな影響を与えます。

しかし、いくつかの分析によれば、

サンマの不漁は外国船の乱獲によるものとは限らず、

「自然に減少している時期」なのだといいます。

不思議な表現ですが、

魚というのは、とくに理由なく数が増減することがあるのだそうです。

1960年代、やはりサンマが不漁だった時期がありましたが、

たまたま90年代に豊漁が続いたため、

その時期との比較で、不漁のイメージが強いともいえるようです。

 

とはいえ、外国船も含め、適切な資源保護をしていかなければ、

そのうちウナギと同じ運命をたどるかもしれません。

サザエさんの「おさかな咥えたドラ猫」は、

たしかサンマだったと思いますが、

別の魚に変わらないように、資源の保護をしていかなければなりません。

そういえば、イワシも獲れなくなっているようで…。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。