孔子学院の現在
よしをです。
2004年に創立された孔子学院は世界154か国に支部をもち、
大学にあたる「孔子学院」が5000か所、
小学校~高校を対象とした「孔子課堂」が1200か所あり、
これらは中国政府教育部(日本の文科省にあたる)が直接管轄し、
中国語や中国文化の普及などを目的にしているということですが、
その実態は、中国共産党の情報宣伝の役割を担う、
諜報機関の側面があるといわれています。
その一例として、オーストラリアでは、
孔子学院が豪州ペンクラブの主要スポンサーになっているため、
多くの知識人は、中国でおこなわれている人権蹂躙問題に対する批判を
避けているといわれています。
世界中に中国脅威論が拡大する一方です。
昨今の中国は、
他国の武漢肺炎の感染拡大に乗じた海洋活動の強化や、
印中国境紛争など、覇権拡大の手をとめることがなく、
対外的イメージも悪化する一方です。
孔子学院に向けられる視線も厳しくなり、
欧米の大学では、孔子学院の閉鎖が増加しています。
各国政府や大学関係者に知れ渡り、
学院を通じた露骨な諜報活動が難しくなってきています。
ベルギーでは、現地の孔子学院院長がスパイ容疑で逮捕され、
国外追放されるという事件も起こりました。
英紙フィナンシャルタイムズは孔子学院の設立目的について、
「3つのT(台湾、チベット、天安門事件)から国内外の目をそらすこと」
だと報じています。
またアメリカでは高等教育を破壊する「トロイの木馬」と評され、
FBIの捜査対象になっています。
孔子学院の名称を「中国外国言語協力センター」に改称した(する?)
というニュースが入ってきました。
もし、中国の目論見がうまくいっているのであれば、
名称を変更する必要はないわけですから、
学院を通じた情報戦略にほころびが出始めている兆候なのでしょう。
そもそも、この学院に孔子の名を冠する資格はありません。
日本では閉鎖するという噂はまったく耳にしません。
孔子学院が表向き掲げている世界平和に共鳴するのは結構ですが、
その裏に何があるのか、欧米の教訓を参考にしてもらいたいものです。
沖縄にある孔子学院の壁に掲げられている地図には、
尖閣諸島が中国領になっているのだそうです。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。